ドクター/親知らず

ドクター親知らず

親知らずの抜歯にかかる時間は?口腔外科に長年勤め、明石市で開院した歯医者がお答えします。

抜歯にかかる時間は抜歯の難易度によって変わってきます。

今回は最も抜歯の技術を要する下顎の親知らずについて解説していきます。

下あごの親知らずは水平的に埋伏しているケースが多くなってきています。

そんな親知らずですが、埋伏している深さや顎の形態によって難易度が変わってくるのはご存じでしょうか?

写真のように下顎水平埋伏歯の水平的位置や垂直的位置による分類(Pell-Gregory分類)があります。このようにちょっとした埋伏位置の違いで難易度は大きく変わってきます。

例えばClassⅠ・PositionAの場合ですと比較的容易な抜歯になりますので、通常であれば10分~15分程度で抜歯が終了すると思います。

その一方で、ClassⅢ・PositionCであれば最難関の難易度になり、処置時間は45分~1時間程度かかるケースもあります。

また、歯根の形態や歯根と骨との癒着の有無によっても時間が多少かかる事があります。

一見すると同じように水平的に埋伏している親知らずですが、それぞれ個性が違いますので、症例により時間が変わってくるのがご理解いただけたかと思います。

当院では抜歯前にCT検査を行い、埋伏している位置、歯根の形態、骨癒着の有無、神経との関係などを精査した上で安全に抜歯できるように配慮しています。

最後に「親知らずの抜歯にかかる時間は?」の答えですが、一般的に抜歯に要する時間は15分~60分程度と思います。

親知らずが、どれくらいで抜けるのかはレントゲン検査をしてみないとわからない点が多いですので、気になるかたは歯医者で相談してみてください。