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歯石はなぜつくのか?(明石で開業の歯医者が解説します)

歯石はなぜつく?

歯石が歯にどうしてつくのかを解説したいと思います。歯石ができる原因や放置するリスク、除去方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

歯石とは、歯の表面に付着する石のように硬い汚れの塊のことです。磨き残しであるプラークが石灰化して、硬い汚れである歯石へと変化します。
歯石には、乳白色の歯肉縁上歯石(しにくえんじょうしせき)と、黒色の歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)の2種類があります。
歯肉縁上歯石とは、歯肉よりも上の歯の表面に付着する歯石のことです。比較的柔らかいことが特徴でしょう。
歯肉縁下歯石とは、歯周病が進行して歯周ポケットが深くなった部分に付着します。歯周ポケット内部には歯肉溝滲出液に含まれるカルシウムやリン酸によりプラークが石灰化し、沈着します。この歯肉溝浸出液は、血液が由来となるため、歯肉縁上歯石とは異なり、鉄分や血液成分を含みます。このため、歯肉縁下歯石は黒色または茶褐色で、深い歯周ポケットに近接する歯の根っこの部分にこびりついているという特徴があります。つまり、歯肉縁下歯石は深い歯周ポケットのある歯、歯周炎が進行してしまった歯に沈着しています。

歯石の成分は70〜80%がカルシウムやリン酸で、その他は細菌の死骸などで構成されています。歯石自体が虫歯の直接の原因にはならないといわれています。
しかし、歯石の表面はザラザラしています。歯の表面に汚れがつきやすくなるため、虫歯や歯周病を引き起こすリスクを高めてしまいます。
特に、歯肉縁下歯石が付着している場合、すでに歯周病が進んでいる場合が多いため注意が必要になります。

歯石ができる原因

歯石ができる原因は、磨き残しであるプラークが唾液や歯肉溝浸出液に含まれるカルシウムやリン酸と結びつき、石灰化することでできます。プラークは白く柔らかい汚れなので、歯に付着してから時間が経過していなければ歯磨きで取り除けます。
しかし、2~3日程度で石灰化し、簡単には取り除けない歯石に変化するのです。そのため、歯磨きが不十分な方や歯並びが悪く磨き残しが生じやすい方は、歯石ができやすいといえます。
磨き残しのできやすい場所とは、歯ブラシの毛先が届きにくい歯と歯の間、歯と歯茎の境目、奥歯の側面、歯が重なって生えているところなどです。また、歯石は唾液と結びつくことで石灰化するため、唾液の分泌口がある下の前歯の裏側や上の奥歯の表側は歯石ができやすい場所になります。

歯石を放置するリスク

歯石を放置するリスクは、以下のとおりです。
虫歯や歯周病になりやすい
歯石の表面はザラザラしているため、歯石が付着すると歯の表面に汚れがつきやすくなります。歯石を放置すると口腔内で細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
特に、歯石によって歯周病が進行すると、歯茎の腫れや出血などの症状が顕著に現れます。歯茎が下がることで知覚過敏の症状がでやすくなります。
歯周病が重症化すると、歯茎だけでなく顎の骨にまで炎症が広がって最悪の場合歯が抜け落ちます。歯石を放置すると歯を失う可能性があるため、日頃から口腔内を清潔に保つことが大切です。
口臭が悪化する
歯石を放置して口腔内で細菌が繁殖すると、口臭が悪化することがあります。口臭はご自身で気づくことは難しく、人に不快感を与える可能性もあるで注意しましょう。
歯石になる前に、汚れをしっかりと取り除くことが大切です。
審美性が低下する
歯肉縁上歯石は口を開けたときに見える歯の表面に付着するため、審美性が低下するでしょう。乳白色の汚れが人から見えて、不潔な印象を与えることがあります。
また、歯石によって歯茎が炎症を起こして出血すると、歯石が黒色になって目立つこともあります。

歯石は自分で除去できる?

歯石は石のように硬く強固に付着するため、ご自身では除去するのが難しいです。歯石を除去するための有効な手段は、歯医者での専門的なクリーニングが必要になります。
歯石は、プラークが唾液と結合することで2~3日かけて歯石へと変化します。そのため、歯石になる前の柔らかいプラークの状態であれば歯ブラシで除去できます。ご自身で歯石を取り除くことはできませんが、歯石になることは防げます。磨き方などは歯科衛生士さんの丁寧なブラッシング指導を受けて頂く事をお勧めします。

歯科医院で歯石を除去する方法

歯石は、歯科医院で専用の機械を使用したクリーニングを受けなければ取り除けません。
ここでは、歯科医院で歯石を除去する方法をご紹介します。
スケーリング
スケーリングとは、スケーラーとよばれる器具を使って歯石を取り除く基本的な治療のことです。スケーラーには、機械を使う超音波スケーラーと、手動のハンドスケーラーの2つがあります。
超音波スケーラーで全体的に歯石を除去したあと、ハンドスケーラーで歯と歯の間や歯周ポケットなどの細かい部分の歯石を除去する流れが一般的です。スケーリングで歯石をきれいに除去したあとは、新たに歯垢や歯石がつきにくいように歯の表面を磨いて仕上げます。
ルートプレーニング
ルートプレーニングとは、歯根についた歯石を除去したあと、歯根の表面をなめらかにする治療のことです。歯周病の症状が悪化して歯周ポケットが深くなると、歯と歯茎の境目から歯根にまで歯石が付着します。
歯根に歯石がつくと、スケーリングによって歯石を取り除くだけでは歯茎の状態は改善されません。歯根に細菌の毒素が付着するので、歯周ポケットが改善されないのです。
そのため、歯石を取り除いたあと、歯根の表面をなめらかに処理する必要があります。
ただし、重度の歯周病で歯根の先まで歯石が付着し、スケーリングやルートプレーニングを行っても改善できない場合、歯周外科治療が必要になることがあります。
歯周外科治療とは、麻酔をして歯茎を切開し、歯根の先まで付着した歯石を徹底的に除去する治療です。歯石は放置すればするほど強固に付着するので、大がかりな処置が必要になることがあります。
日頃から歯石を予防することと、定期的に歯医者で歯石を取ることが非常に大切です。

歯石の予防法

先述したように、歯石は歯ブラシでは取り除けません。
しかし、歯石になる前の柔らかいプラークの段階で取り除ければ、歯石は予防できます。歯石の予防法を確認しましょう。
丁寧に歯磨きをする
歯石は、毎日の歯磨きを丁寧に行って磨き残しをなくせば予防できます。特に、就寝中は唾液の分泌量が減って細菌が繁殖しやすくなります。夕食後や就寝前は、より丁寧に歯磨きをしましょう。
歯磨きのポイントは、以下のとおりです。
* 軽い力で歯ブラシを握る
* 歯1本に対して10~20回磨く
* 歯と歯茎の境目には45度の角度で歯ブラシを当てる
* 磨く部位に合わせて歯ブラシの角度を調整する
歯ブラシの毛先が曲がっていると汚れを十分に落とせないため、毛先が曲がらない程度の軽い力で歯ブラシを歯に当てましょう。歯1本に対して10~20回程度小刻みに磨いてください。
また、歯石は歯と歯の間や歯と歯茎の境目、歯が重なっている部分など、磨きにくいところにできやすいです。歯と歯茎の境目には45度の角度で歯ブラシを当てる、前歯には歯ブラシを縦にして当てる、歯と歯の間は毛先を小刻み動かして磨くなど、意識しながら歯磨きしましょう。
フロスや歯間ブラシを使用する
歯ブラシだけでは、歯と歯の間や歯が重なっている部分の汚れは十分に落とせません。フロスや歯間ブラシを使用しましょう。
フロスや歯間ブラシは、歯と歯のすき間の大きさに応じて使い分けてください。
歯と歯の間が狭く、歯が隣り合っている場合はフロス、歯と歯の間に三角形のすき間があいている場合や、フロスではすき間が大きすぎる場合は歯間ブラシを使いましょう。
フロス
フロスの使い方は、以下のとおりです。
* 糸を前後に動かしながら歯と歯の間に入れる
* 歯の形に沿わせて汚れを除去する
フロスには、糸を指に巻いて使用する糸巻きタイプとホルダータイプがあります。糸巻きタイプは慣れるまでは扱いが難しいので、初めて使う場合はホルダータイプを選ぶとよいでしょう。
歯と歯の間に糸を入れる際は、優しい力で左右に動かしながら行ってください。歯茎に向けて強い力で入れると歯茎を傷つけるおそれがあるためです。
糸を入れたあとは、歯の形に沿わせて上下左右に動かしながら汚れを除去します。
歯間ブラシ
歯間ブラシの使い方は、以下のとおりです。
* 歯茎に沿って斜めに差し込む
* ブラシの毛先を2~3回動かして汚れを除去する
歯間ブラシには、まっすぐな形のI字型、曲がった形のL字型があります。歯肉の間に差し込み、前後に動かして汚れを除去しましょう。
歯間ブラシはさまざまな種類があるため、歯間に適したサイズを選んでください。大きすぎるものを選ぶと歯茎を傷つける恐れがあります。
歯間ブラシのサイズ選びはご自身では難しい場合があるので、歯科医院でアドバイスを受けるとよいでしょう。
定期的に歯科医院でクリーニングを受ける
歯ブラシやフロス、歯間ブラシで毎日の歯磨きを丁寧に行っても、磨き残しは生じます。そのため、定期的に歯科医院でクリーニングを受け、ご自身では落とせない汚れをプロに除去してもらいましょう。
歯医者でのクリーニングでは、プラークや歯石を除去するだけでなく、歯の表面を磨いてもらえます。汚れの再付着を予防する効果もあるでしょう。
また、全体的なチェックも受けられるため、虫歯や歯周病の予防にも効果があります。歯や歯茎の健康を守ることにつながるでしょう。
歯石を放置するとさまざまな悪影響があるため、3~4か月に一度は歯医者でクリーニングを受けてください。

まとめ

歯石とは、歯の表面に付着する石のように硬い汚れの塊のことです。磨き残しであるプラークが唾液によって石灰化し、歯石へと変化します。
プラークは白くて柔らかい汚れなので、歯に付着したばかりであれば歯磨きで取り除けます。2~3日程度で歯石になり、ご自身では取り除けなくなってしまいます。
歯石は虫歯や歯周病、口臭のもとになります。放置すればするほど硬く付着し、大がかりな治療が必要になることがあります。毎日の丁寧な歯磨きと定期的な歯医者でのクリーニングで、歯石付着を予防することが大切です。

気になる方は明石市開業の歯医者「のむらファミリー歯科」でご相談ください。