こどもの歯/ドクター

こどもの歯ドクター

日本小児歯科学会から舌小帯切除に関する見解が出ましてので、西明石で開業しています「のむらファミリー歯科」が紹介させて頂きます。

 舌小帯強直症とは、舌の裏側にあるスジ(舌小帯)が短いため、舌の可動域が制限されるため、舌を突出した時にハート舌状になります。また舌の動きが制限されるため言語障害や摂食障害などが起こる場合があり、治療が必要性を検討する必要が出てきます。 その際に行われるのが舌小帯切除術になります。今回、その切除術にたいする判断基準やいつ頃に対応をした方がいいのかの見解が日本小児歯科学会からポジションステートメントとして見解が出されましたので以下に紹介させて頂きます。

①明らかな哺乳障害がない場合は、舌小帯を切除する必要はありません。

授乳障害がある場合でも、その原因の多くは授乳時のポジションなどの舌小帯以外の場合が多いため、授乳に関する関連職種と連携をとり、その上で舌小帯に原因があると判断された場合にのみ、十分なインフォームド・コンセントを行った上で舌小帯切除を行います。

②舌小帯短縮症による構音障害は、5歳以降に切除術の必要性を判断します。

舌小帯に起因すると思われる発音の障害に関しては、構音機能の発達完了期の5歳以降に判定し、その結果から舌小帯切除術の要否を判断しても機能は十分回復するとされており、構音障害のために早期(2~4歳)に舌小帯切除をする必要性はありません

③舌小帯切除術は保険適応です。

舌小帯短縮症における舌小帯切除術は保険診療で施術できるものであり、高額な自費診療により行うものではありません。

一度誤った方法で不十分な舌小帯の切除を行なった場合、さらにしっかりとした舌の機能の改善を行うには、子どもにより多くの身体的侵襲を与えることになり、施術の難易度も高くなります。本当に切除術が必要な機能障害があるかどうかを確認するために歯医者や言語聴覚士の診察を受けて十分に評価してから判断される事をお勧めします。