ドクター

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小児から思春期におけるブラッシング習慣のお話しを西明石駅が最寄り駅の歯医者「のむらファミリー歯科」が解説します。

 成人するまでに適切なブラッシングができるように各年齢に応じて目標設定を行いながらブラッシングの習慣化ができるように小児歯科で学んで頂く事が大切と考えています。

各年齢児の目標:

低年齢児は「歯ブラシを口に入れることに慣れる」

幼児期は「ブラッシングに興味をもつ」

学童期は「ブラッシングの習慣化」

思春期は「自分で口腔内を管理できるようにブラッシングの自立を目指す」

なぜ歯磨きを毎日するのか?を理解する事から始めてみましょう!

「乳歯はいずれ抜けてしまうのに、なぜ大切にしなければならないのか」への理解は大切です。

・口腔内は外から見えにくい場所ですが、自分の体の一部なので、自分の体を清潔に保つ意識をもってブラッシングは行う事が大切です。

・お風呂や髪を洗うのが苦手・嫌いな子どもに対して、お父さん・お母さんはさまざまな工夫を行いますが、歯磨き行う時も工夫しながら習慣化させる事が大切です。

・乳歯は数年で生え変わると考える方も多いですが、小学校高学年(12~13歳)まで使う大切な歯であることの認識を持つことが大切です。

・歯間には歯ブラシの毛先が入りにくく、汚れの除去が難しいのでデンタルフロスを使用する事も大切です

●乳歯列期「まずは歯ブラシに慣れる。」

乳歯がすべて生え揃う3歳ぐらいから自分でも磨く練習をする。もちろん、この時期はお父さん・お母さんの仕上げ磨きが必須です。最初に本人磨きを行い、その後、必ずお父さん・お母さんが仕上げ磨きをしましょう。

何でも自分でしたがる2歳ごろは、本人磨きではなく「大人の真似をして歯ブラシを口にいれるだけ」のつもりで行うのがいいでしょう。また、歯ブラシ事故が多い時期のため、お父さん・お母さんの目の届くところで使用する事が大切です。歯ブラシについては歯ブラシのヘッドが小さく、グリップは子どもが握りやすい太さのものを選ぶのがいいでしょう。

本人が歯磨きを自分で行うことに慣れてもらうため、楽しくできることを考えるのもいいと思います。また、この時期に口腔内を適当に磨くのではなく、順番に磨くことに慣れていくことが大切です。

●混合歯列期「ブラッシングを習慣化し、清潔に保つ技術を身につけさせる」

この時期はブラッシングに興味を持たせる

「なぜ歯磨きを行うのか」を本人に説明し、理解してもらわないと歯磨きの習慣化は難しいと思われます。動機付けとして、小学校低学年には歯磨きを行う理由を説明し、高学年には4つのう蝕の原因を説明します。そして、乳歯は食べるためにも、永久歯の萌出スペースを確保している役割をしている大切な歯で、いずれ抜けるとしても大切にケアしなければならないことを説明しています。

歯磨きの習慣化のために

寝る前の歯磨きはう蝕などの予防のため、朝起きたときの歯磨きは口臭予防のためなど、理由を明確にすることで毎日の朝・晩の歯磨きを自宅で行うようにしましょう。家庭によっては、歯磨き後にもらえるご褒美シールを貼るためのカレンダーを洗面所に用意してもいいでしょう。就寝時間になったら家族で一斉に洗面所へ行く、歯磨きの時間になったら決まった音楽をかけるなどの工夫をしてもいいと思います。子どもの習慣は大人を真似するところから始まるので、寝る前・起床時の大人の歯磨きを見ることで自然と身につく。保護者も毎日忙しく、子どもが起きる前に自分の歯磨きが終わり、子どもが寝てから歯磨きをするという状況だと思われるので、土日など休みの日だけでも一緒の「歯磨き時間」を提案してはどうでしょうか。

●永久歯列期「他者との関係を築く際の口腔ケアの重要性を理解させる」

これまで歯磨きをする習慣がしっかりついていた子どもでも、思春期になると、勉強や部活が忙しいなどの理由でブラッシングのタイミングを失い、さらに食生活の乱れや就寝時間の遅れから口腔内の健康状態が悪化することがあります。

成長過程で保護者の意見を聞かない時期もあるが、第三者の意見には耳を貸すようであります。歯科医院で指導者として、本人にホルモンのバランス・二次成長などから口腔内の健康状態が悪化しやすいことを説明し、自分の体は自分で守らなければならないことを伝えています。そして、今後、口腔内を清潔に保つべき理由、将来への影響についても情報提供しています。

たとえば、歯周病であれば早期低体重児出産の危険率が上がる、歯周病によって歯を失えばいずれ義歯になる可能性が高い、そして、その義歯は硬いプラスチックであることなど、自分の未来を素敵なものにするために自分の身体を管理することが重要であることをしっかりと理解してもらいます。

対人関係について学ぶ

歯磨きをしないことで自分が困るだけではなく、社会生活を営むうえでも問題になることを伝えます。歯磨きをせず、口腔内に汚れが停滞することで口臭が気になり、人との会話を控えるようになってしまえば、社会生活に支障をきたしてしまいます。また、非常に悪い影響を及ぼす歯周病菌などは10代で感染する確率が高いことから、十分にケアする事が大切です。

★それぞれの目標をクリアできたら次のステップへと進んでいきます。どのステージ(乳歯列期、混合歯列期、永久歯列期)から指導をスタートしたとしても、慣れる、習慣化、自立というステップを大切にして欲しいと思います。

最寄り駅が西明石または大久保駅の歯医者「野村ファミリー歯科」院長:野村昌弘